悪魔の手先・序章 作:キョン
俺は家族を殺った。親父、母、そして兄だ。
一人目は親父。
こいつはいつもは優しく、バリバリの銀行員だった。世間一般の「良いお父さん」を絵にかいたような人である。
事実、俺もそうだと思う。だが酒を飲むと人が変わった。
その人は酒を飲むと俺に暴力を振るうのだった。それも、母がパートから帰ってくるまで。
稀に途中でアルコールがきれると、土下座して俺に謝った。「もう二度と酒は飲まない」と。
だが、その約束が果たされることはなく、ついに俺にも限界が来ていた頃の出来事だった。
その時は手首をひもで固定され、天井から吊るされ、外傷をつけないように体を薄い布団で巻かれ、バットやら物干し竿やらで叩きまくられていた時だった。
薄れゆく意識の中で、俺を吊るしていた天井が貫けた。何年もここに吊るしていたからもろくなっていたのだろう。
天井が崩れ俺は運よく柱と柱が組み合わさって、何にもあたらずに済んだ。
だが、親父は違った。もろに天井のがれきなどをかぶっていた。出血も多かったと思う。
ほっといてもそのまま死ぬだろう。
心やさしい奴は助け出して、病院にでも連れていくのだろうが、俺は違った。
迷わず折れた柱を拾い、親父の脳天に突き刺した。
親父はもうほとんど意識もなく、うめき声は一切上げず体を一瞬痙攣させて、死んだ。
その物音を聞きつけて周りの人が集まってくるかと思っていたが、たまたま近くに消防車が止まっていて、音が聞こえなかったのだろう。
だがそれでも母は帰ってくる。ドアを開けて動かない夫と血にまみれた息子を見れば叫び声の一つでもあげるだろう。
俺はドアで待ち構えた。そしてドアが開き母が帰ってくると――――――
母も死んだ。そこで俺はふと我に返った。俺は両親を殺った。
その事実が叩きつけられると、急に吐き気がした。
そこに兄が帰ってきた。兄は無言で驚き俺のほうを向いた。
そして、兄は俺のほうに近づいてきて、手を伸ばしてきた―――――――――
兄も死んだ。いや、俺が殺った。
兄は俺の首を絞めようとした。
人を殺した奴が前にいて、その殺された人が自分の母親なら、自分で仕返しをしようというのもわかる気がする。
そんなことがあり、俺は警察に連衡された。
しかし、俺は「無罪」だった。
理由は、親の暴力による情緒不安定とされた。
そんなことがあり俺は名前を変えて、新しい人生をスタートさせた――――――
<悪魔の手先 序章・完>
=作者より=
いかがでしょうか?
とりあえずインパクトのあるキャラにしたいをいうことで、両親を殺したという設定にしてあります。
まぁそんなことより重大なのは、この話って終わりは決めてあるのですが、その他の設定がいっっっさい決まってません!!!(ワォ!!)
どれくらい決まっていないかと言うと、まぁ軽く名前も決まってないレベル?(あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは〜)
バカですねー、アホですねー、考えなしで行動するタイプの極みですねー。
まぁボチボチやっていくので、応援よろしくお願いします。
コメント
3点 ☆ハルヒ☆ 2010/01/22 21:35
何か・・・
とっても斬新でいいと思いますっ
今までにない感じでおもしろい(!?)
と思いまーす^^
キョン 2010/01/23 13:42
名前変えました