A列車で行こう物語 災害からの復興@ 作:ヨワモノ
地震の被害にあった、三崎市に来た三崎電鉄の社長。
この町の被害総額は1億円も越え、特に三崎電鉄にとっての被害総額だけで1億円にも上る。
その内容は、三崎工場の紛失、線路消失等がある。
地震発生前は10万人弱の住んでいた町だが、今では2000人しかいない町になってしまった。
社長は、すぐに、工事予定図や表を書き始めた。これを、4月5日の三崎電鉄災害対策本部会議に向けてだ。
すぐに4月5日になった気がした。そして、こんな感じに行われた。
秘書「只今より、三崎電鉄災害対策本部会議を行います。まもなく社長が参ります。」
社長「え〜、只今より、三崎電鉄災害対策本部会議を行います。復興内容について、只今よりお話します。質問などは後でお願いします。」
秘書「まず、この三崎市には、2000人しか住んでいません。そして、この市のメイン駅、三崎駅も寸断され、全く列車が通っていません。」
社長「この町は、環状線を復旧させ、名屋地区に工場を作り、何千人もの働き場所を確保するつもりです。」
秘書「市長さんを、お招きしています。」
市長「秘書さんより紹介いただいた、三崎市長です。今回、三崎市の災害対策本部の部長として関わらせていただきます。」
社長「市長さんも交えて、開発内容を発表します。三崎駅を中心とした、三崎環状線を復旧させ、名屋町に工場を建て、複数の働き手を作ると共に、資金を得たいと思います。」
秘書「それでは、質問のある方はお願いします。」
経理部長「三崎環状線は、全てと言っていいほど崩壊しており、工場を建てるという計画は、後々役に立つとは思いますが、全てを同時進行とすると、資金がショートしてしまいます。これに関してはどうですか。」
社長「確かに、同時進行は、建築会社にも辛い思いをさせてしまうと考えております。ですので、工場を建てて、しばらくお金を稼いでから、三崎環状線を復旧する計画です。」
業務部長「現在、この会議までに三崎電鉄保有資産のほうの確認をしました。すると、三崎地区の子会社がほとんど赤字で、簡易駅以外の駅は赤字となっています。これでは、復興も難しいと思われます。」
社長「確かに、赤字では経営も苦しい。ですから、三崎駅のみ撤去、その他は駅の種類を変更とします。子会社も、赤字物件のみ売却してしまってください。」
車掌「環状線運行など、現在運転士や車掌の数が少なく、環状運転できるほどの人数が確保できませんが、どうでしょうか。」
社長「この町の住民は、仕事がなくて困っている人ばかりだ。だから、三崎電鉄の社員として、派遣しよう。そして、会社経済も回復したら正社員として給料を払う形にする。」
秘書「質問が途切れましたので、これで三崎電鉄災害対策本部会議を終わらせていただきます。」
社長「出口に置いております、計画表のほうを、各自持って帰ってください。」
会議は、4時間で終わった。
秘書「社長。明日から、三崎市内にある各避難所の現状取材を行い、そのついでに会食も予定しています。取材は、三崎電鉄メディア部が責任を持ってくれます。」
社長「了解。避難所へ持って行く予定の非常食の方は、どうなってるんだ?」
秘書「非常食は、三崎市外から頼んでいるそうです。スーパー、道路網、マンションなどが完備されるまではしばらく非常食の注文をするそうです。」
社長「そうか。ありがとう。しかし、非常食の費用は誰が出してるんだ?」
秘書「県から補助金が出ていて、その補助金で仮設住宅の設置や非常食の注文に使われるそうです。」
社長「あれ、三崎電鉄には入ってこないのかね。」
秘書「実は、復興活動をすると県に言う必要があるのですが、我々は伝えておりませんので、補助金は受けておりません。」
社長「我々も申請しなくちゃならないな。よし、私は、県庁に行って、申請を行ってまいります。」
秘書「は、はい。行ってらっしゃいませ。」
そして、申請をしに、3時間もかけ、在来線で県庁のある都市へ来た。やはり、三崎市とは大違いだ。
社長は、県庁の中に入り、申請を行った。
社長「え〜と、私は三崎電鉄のものです。震災復興の申請に参りました。」
係員「じゃあですね、会議室1の部屋でお待ちください。後ほど担当職員が参ります。」
社長「何なら、その部屋まで案内してくれるかね。」
係員「分かりました。ついてきてください。」
社長「さて、この部屋か。さっきの人に、『部屋の中に申請書があるからそれに書いといて』って言われたし、書いておくか。」
こう言って、担当職員が来るまで書いておいた。
担当職員「あ、三崎電鉄の社長さんですね。本日は申請に来ていただき、ありがとうございます。」
社長「いやいや、こちらこそ。」
担当職員「三崎市での地震で、相当な被害があったと、三崎市長から聞いております。」
社長「その件でですね、三崎市の復興団体は既に支援を受けているそうなんですけど、その支援を三崎電鉄にもお願いしたいと思いまして・・・」
担当職員「は、はい。それでは、申請申込書のほうに記入をお願いします。」
社長「既に書いております。」
担当職員「え〜と、この内容でOKですね。で、団体名が三崎電鉄復興団体でよろしいですね。」
担当職員「それでは、これで受付を通させていただきます。え〜と、連絡先などを教えてくださいますか?」
社長「変わりに名刺を渡します。表に、会社の住所と会社の電話番号、ファックスが書いているので、ここにお願いします。」
担当職員「分かりました。わざわざ来てくださり、ありがとうございます。申請が成功しましたら、また連絡いたします。」
社長「ありがとうございました。」
Aに続く・・・
コメント
音 音音 2009/08/13 00:04
なかなか調べているようですね。
電車についての知識が豊富なようです。
斬新な書き方の基でこれから面白いように話を創作して下さい。
電鉄という非常に読まれにくいジャンルですが、読者を引き込むような作品になるよう期待します。
これからも頑張ってください。
ヨワモノ 2009/08/16 22:44
音 音音さん、ありがとうございます。
実はこれ、ニコニコ動画にあった、物語風動画を小説として描いてみようと計画したものです。
次回作をどんどん見てくださいね。