真夏の夜のくだらないはなし 作:彩
なかなか寝付けなくて
なんとなく窓を開けてみると
うっすらと汗ばんだ肌に
少し湿っぽい夏の夜風が触れる
近くに置いてあったスポーツドリンクも
冷たさは殆ど失われていた
「…ぬるい」
誰に言うでもなく呟き
虚しいな、なんて思いながら
1人テレビを見ていると
なんだか急に寂しくなった
まだ、あいつ起きてるかな?
寝てたら可哀想かな
悩む間にも手は勝手に
あいつの携帯を呼び出していた
ああもうこうなったら
切るに切れないじゃないか
「もしもし?」
とくに話す予定もなくかけた電話だったけど
すぐに口からでたんだ
「はやく、会いたいんだけど」
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