Repeated3話  作:あいりあ

溜め息。それは影から二人、ルゥトとルーシアの戦闘を見ていた少女から吐かれたものだ。
少女は表示枠内の『流天国立流天勇者専用特別学園に関しての報告書』を横目で見、再び溜め息を吐く。
「こんな報告書など、全く意味なく御座いますね。」
報告書のデータを削除し、視線を彼女たちに戻す。
「あれが『S組』なので御座いますか......」
その目で見た流天学園2年S組。それは紛れも無く、天才―――否、化け物の集まりだった。
『驚いたかね?ゼフィ。』
男の声だ。対しゼフィと呼ばれた少女は、
「気安く名前を呼ばないで頂きたく御座います。敬意をもってフェロネーラ様とお呼び下さいまし。」
ゼフィはそれと、と補足し、
「いつから聞いていて御座いましたか。盗聴癖があるとは衝撃の事実で御座いますね。」
通信機を手に持ち、話す。
『おいおいひでぇな。大体電源消しとけば良かっただろ......ついさっきだよ。』
「.........本当か怪しいところで御座いますが―――まあよろしいでしょう。」
そう言いつつ、ゼフィは考える。
......少し要らぬ会話をし過ぎて御座いますね。
早く本題へ移らねば、と思考し、そして口にする。
「時にシルロ、」
通信機の向こうの男の名を呼び、
「彼らは一体――――何者なので御座いますか?」


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