鉄道経営物語 第5話 車掌になる!  作:ヨワモノ

股田事故田は、東淀川区で開かれた祭りで好感度がアップし、社内でも評判がよかった。
そのお陰で、朝、家から出勤していくと、同僚達にいつも挨拶を交わす。
しまいには、社長も毎日のように来て、僕に、社長にならないかと何度も聞いた。
当然、僕はなりたいと言ったが、今すぐにはいいと断った。
すると、社長は、車掌に昇降するかといわれ、OKを出した。
そして、社長と共に、研修設備のある施設へ列車で行った。その間に、話をした。

社長「股田、お前は将来、どの役職になりたいんだ?」
股田「う〜ん、僕は、運転手です。もしなれれば社長も考えています。」
社長「そうか。でもな、運転手になるには、運転手用のペーパーテストがあるしな。もちろん僕も運転手を経験したからね。」
股田「あれ、車掌になるためのペーパーテストはないんですか?」
社長「うん、ないんだ。」
股田「そうなんだ。」
社長「君は、地域住民の意見を会社貢献したし、地域住民からの評判はいいらしいぞ。君が社長になれば、もっと会社の株は上がるぞ。何なら、私の手下になるのもありだぞ。」
股田「そんなこと、できるわけがないじゃないですか。」
アナウンス「次は、大阪です。大阪環状線ご利用はお乗換えください。」

社長達は、大阪環状線内回りに乗り、弁天町駅で降りた。この駅前にあるという。
その研修設備のある施設とは、交通科学博物館だ。何かで聞いたり見たりしたことはあると思う。
社長は、普段は入れない(というか社員しか入れない)部屋に連れてもらった。

社長「ここで、車掌になるために少し勉強するんだ。車掌の訓練もここで出来るよ。」
股田「え、じゃあ、朝、直接ここ(交通科学博物館)に来たらいいんですね。」
社長「いいとも。駅員から車掌へと役職を変えたからな。」
股田「え〜と、じゃあ、どこから入ればいいんですか?」
社長「ちゃんと、従業員専用の出入り口が完備されている。何なら、帰りにそこを案内しようか。ちょうど、そこが研修室につながっているからな。」
股田「よろしくお願いします。」

股田事故田は、研修員として、しばらく交通科学博物館に通うことになった。
そして、今日の分の研修が終わった。
社長と、明日から入る所を案内してくれた。
そして、弁天町駅でそれぞれが別れ、社長は阿倍野区の本社へ、股田事故田は東淀川駅へ、向かった。
東淀川駅に戻ってきて、同僚に言われた。

同僚@「車掌おめでとう。俺はこのまま駅長を目指すよ。」
同僚A「本当におめでとう。あとで、車掌に追いつくからな。特急の車掌を目指すんだ。」
股田「二人とも頑張れよ。特に、同僚A、俺は、特急の運転士を目指すから、そのとき、また一緒に同じ車両で仕事しような。」

こう言うと、駅員の部屋に入り、股田事故田の持ち物等を整理し、持ち帰った。当然、自分用の時刻表を貰った。家族用にと、薄くしたものもついでに貰った。
そのまま家に直行し、妻に伝えた。

股田「なあ、ちょっと、お前に言いたいことがある。」
股田の妻「何、夫。」
股田「実はな、車掌に昇格できたんだ。だから、これから、夜の寝る前に顔を観ることがないと思う。」
股田の妻「そうなんだ。私は、給料が上がれば、たまに取った休暇の合間に日帰り旅行も出来ればいいなあと思うから、頑張ってね。」
股田「ありがとう。頑張ってボーナスを貰って、旅行にいけるように頑張るよ。でも、お年玉は出せないかもな。正月は、直接車掌所とかに来てくれたら上げれるかもな。」
股田の妻「何時にどこにいるとか書いた紙はもらうよね。」
股田「うん、貰うよ。ちょっと説得して、2部貰ってくるよ。それを見てくれたらいいと思う。」
股田の妻「じゃあ、車掌、頑張ってね。親戚の所をつれてお盆とかも行くね。」

こうして、車掌になることは承認された。あとは、研修を受け、本車掌になるようにするだけだ。
研修も、10回受け、車掌に上がるための確認テストを受けた。
結果はOK。
これで、次は、試運転列車での車掌訓練だ。本物の車両で使うため、駅放送も、口で流され、係員が紐を持って、列車に入らないように工夫された。
車内には、車掌訓練の監督が乗っており、その他は、一般の人で、訓練のチェックをする人が各車両に乗っている。もちろん、他の人からずるいと思われないよう、特別なものをつけた。
みんなOKを出した。これで、通常列車に乗って乗務をする。しかし、訓練合格してすぐには運転できないため、そのまま家に戻った。
朝は、新大阪駅の車掌所に入り、梅田貨物線を経由して大阪環状線、阪和線と経て和歌山へ行く列車だ。朝五時に出勤だ。
もちろん、列車は動いてないので、新大阪駅まで徒歩だ。偶然近くてよかった。

<あとがき>
第4話を書いてから、だいぶ間が空きました。
第5話では、駅員から車掌に昇格するのを目的として書きました。
<次回予告>
初めての仕事は直通快速?です。
新大阪駅を始発とし、大阪駅を経由せず、貨物線の梅田貨物ターミナル横を通過し、大阪環状線に合流し、天王寺駅から阪和線で紀伊田辺駅へ向かう列車です。
次回作もご支援のほど、よろしくお願いします。
ついでに、ルビアタウンでさい銭もしてくれれば嬉しいです。


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