蝉の合唱〜其の二〜  作:www

今日の授業はなぜかいつもより早く感じられた・・・それはおそらくレナへの罰ゲームをずっと考えていなかったからだろう。だからノートは真っ白。
まぁ別に1日ぐらい勉強をしなくても大丈夫だろう。
そんなことを考えているうちに6時限目の終わりのチャイムがなった。
チャイムが鳴ってしばらくすると、みんなが俺の教室に集まってきた。
一番初めに来たのが魅尾で、その次にきたのが秋、その次はレナだった。
そしてこのゲーム部の部長は、魅尾である。
「さて!じゃあ今日の罰ゲームから決めようかな。たしか今日の朝、すごい罰ゲームを考えておいてやる!って豪語していたよね〜。じゃあ、今日は健ちゃんに決めてもらおうかな!」
「よっしゃ!お前たち聞いて驚くなよ!俺が考えた罰ゲームは『校長先生のあたまをなでる』だ!」
一瞬にしてみんなの体がかたまった・・・なぜなら、校長の頭をなでるのは、自殺行為と同じだからだ!その昔校長は、全国を渡り修行をしてきたからだ!
なんでも集中すれば、「気」だけでハエの場所までわかってしまうとか・・・
「なるほど・・・今回は絶対に負けられないね☆」
とレナ
「絶対に負けられませんね!」
と秋
「じゃあ、罰ゲームも決まったことだし、ゲームを決めようか!さてと、今日のゲームは・・・これだ!7ならべ!」
早速カードが配られた。順番はじゃんけんで決めた。順は、1、レナ 2、秋 3、健太 4、魅尾
レナから順番にどんどんとカードが出され、みんなの持ち札が少なくなった。しかし、どういうわけか、俺だけもうパスを使い果たし、ほとんどカードが出せない状況だ。
「くっそ!いったいどうなっていやがる!」
すると、魅尾が
「ふっふっふ・・・答えは教えられないけどもしかしたら健ちゃんなら気づくかもよ?」
といってきたので、俺はトランプに注目した・・・すると、トランプ一枚一枚に傷などがついてる!それで俺のカードが読まれて、パスを使い果たしてしまった・・・というわけか!
しかし、いまさら気づいてももう遅く、みんなの手持ちはあと2〜3枚になっていた。
そして魅尾、レナ、秋と上がっていき、結局俺はまた最下位だ。
「くっそぅ!負けちまった・・・じゃあ、今日は俺、帰るかな・・・」
とカバンを持ちかえりかけたとたん、俺は両肩をつかまれた、
「・・・まだ帰っちゃダメだよ?罰ゲームが残ってるもん☆にぱー☆」
やっぱり覚えていたか・・・でも仕方ない!こうなったらもうヤケだ!
「おい魅尾・・・すまないけど救急車を呼んでおいてくれないか?多分俺は瀕死状態になるだろうから・・・」
「うんOK!じゃあ、安心して健ちゃんも行っておいで!」
そして俺は校長室に入り、
「校長討ち取ったり〜!」
といって頭をなでようとした・・・しかし俺の力を振り絞って作られた一撃は、あっけなく校長に止められた・・・しかも小指だけで・・・!
そして校長は、
「なんでこんなことをやったかわからんが、やったことを自分に後悔するんだな・・・」
と言い、俺をデコピンではじいた・・・そこから記憶は途切れたが、外で見ていた魅尾の話からよると、壁を突き抜けて、かなり飛んだとか・・・一体何モンだ?あの校長・・・

蝉の合唱〜其の二〜  完


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