放課後の教室 PART7 作:キョン
そのころテンたちは…
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コースケ「どぉりゃぁ!!」 「ガキィィィィィン」
文房具「グガギィィィィ!!」 「ブンッ!!」
俺達は奴に対して攻撃を繰り返していた。
コースケ「ゴッッ…」
俺はやつの鉄の部分に攻撃を加えた。だがやつは大したダメージを受けず、逆にこちらを腕でぶん殴ってきた。
テン「やはり鉄の部分には、たいしたダメージはなさそうだな」
コースケ「あぁ弾かれるだけだ」
テン「大丈夫か?」
コースケ「これで大丈夫じゃないのは、化けもんだぜ。これ本当に現実か?」
テン「俺も嘘であってほしいね」
コースケ「だろうな」
さぁどうする、奴の体に攻撃していてわかったが、木の部分に攻撃しないとほとんどダメージねーぞ。
そのとき奴らが来た。
ゼロ「お〜〜〜い!!」
コースケ「ゼロ!! 皆も!!」
よかった応援が来た!! けど何で走ってるんだ?
コースケ「テンあいつらの武器も出してやれ!!」
そう言ったのだが、テンは何か青ざめている。
テン「おい、あそこに何人いる?」
コースケ「はぁ?何人って…ゼロ、ハク、ランに、ユキちゃん、あと鼠色の怪物!! だから5人だな」
…あれれぇ?なんかおかしくない? もう一回確認しよう。
ゼロ、ハク、ラン、ユキちゃん、鼠色の……
コースケ「怪物ぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
イヤァァァァァァァ!!!!!!!!!!何でこっちに来てんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!
コースケ「イヤァァァァァァァァ!!!! ダブルパンチ!! 往復ビンタ!! サンドウィッチメ〜〜〜〜ン!!!! 二つの恐怖が今まさに!!!!!!」
何いってんのかわからんが、ひとつ言えんのが、
来んなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ゼロ「早く助けてェぇェぇェぇぇェぇ!!!」(ここからゼロ視点に戻ります)
そう言いながら必死にあいつらに向かって走る俺たちだったが、あいつらも驚いてることが分かった。
そりゃそうだろうと思いつつ全力ダッシュを続けた。
ハク「ねぇ、なんかあっちにもなんかいない?なんか」
ゼロ「はぁ?何言ってんだ!!コースケとテンと謎の怪物しかいないだろう!!」
そう言うとハクの顔からは、冷や汗がありえないくらい出ていた。
ん?なんかおれへんな事言った?
コースケだろ、テンだろ、謎のかいぶ…
ゼロ「つぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!?!?」
何であっちも発見してんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!ザッケンなボケェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!
ゼロ「いやぁぁぁぁぁぁ!!!! コルク!!コルクアクション!!」
ハク「何だそれぇぇぇぇぇぇ!!!! ヘルプミーだろ!!!!!!!!!!」
ユキギク「ペペペペペンシル!!ペンシルドロップ!!!!」
ハク「お前もかぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」(ここから少しハク視点になります)
そうこうしている間にテンたちのところまで来てしまった。
ラン「早くテンに聞かなくてよろしいの?」
ハク「そうだ!! おいテン!!なんか武器ないか武器!!!」
テン「待ってろ!!!!」「バリリリリリリリッ!!!!!!!」
ハク「うおっ!!」
テン「ほら!!」 「ヒュッ」
ハク「何だ?これ?」
テン「つまようじ」
ハク「何でだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!! ここはふざける所じゃないだろぉぉぉぉぉぉ!!!」
テン「大丈夫だ!!それは屋久杉から作られた由緒正しい…」
ハク「だから何だっつーの!!! 別の出せ!!!」
テン「仕方ない。じゃあこれだ!!」「バリリリリリリリリリ!!!」
ハク「これは…」
テン「ペットボトルの蓋だ」
ハク「だからなんでだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
テン「まぁ待て、それは世界で200しか製造されなかった幻の…」
ハク「オタクにしかきかね―だろそれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!」
文房具「フーッ フーッ フーッ」
残飯「ハァ ハァ ハァ」
テン「気に入ったらしいな」 「ズンゴロガッシャーン!!」
私はずっこけた。あたりまえだ。
テン「おいお前ら、それをやるから今日のところは帰ってくれないか?」
怪物たち「…………………」
そう言われると怪物たちはのっしのっし帰って行った。
ゼロ「ハーよかった。もう大丈夫だな」(ここからゼロ視点に戻ります)
テン「いやまだだ」
ゼロ「え?」
テン「まだ妙な気配がする」
もう面倒事はまっぴらと思っていても、仕方ない
ゼロ「どこからするのかわかるか?」
テン「これは…俺たちの教室だ―――――――――」
俺たちはそこに向かって走りだした。幸い近かったからすぐついた。そこには…
ユキギク「あら遅かったんですね?」
そこにはユキギクがいた。
ゼロ「あれ何でだ?」
ラン「そう言えばさっきから見当たらないとは思っていましたが」
ユキギク「それはそうですよ。だって合流したときにはすでにここにいたんですもの」
ゼロ「…え?」
ユキギク「それと、まさか倒さないで解決するなんて…びっくりですね」
ハク「何言ってるの?」
ユキギク「あれ、倒した人に直接乗り移るようにしておいたのに…ハァ残念」
ハク「ねぇどうしちゃったの?」
ユキギク「まだわからないんですか?私があなたたちを襲わせるように仕組んだんですよ」
一同「!!」
ユキギク「私死神なんですよ」
そのときユキギクの眼は血のように真っ赤だった。
ハク「な、何を言ってるの早く帰ろう」
そう言いながらハクが近付いた時、奴は後ろから大鎌をだして、
「ゾッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ」
ハク「…何これ?」
「ブシャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
ハク「グッッ!!」
ハクは斬られたあいつに…
ラン「ハクッ!! しっかりして!!」
ユキギク「あっやっちゃった〜いい素材だと思ったんだけど…」
ゼロ「素材…だとっ!!」
ユキギク「そう素材!! あの怪物って、中に人が入ってるの。強い人を入れるとその分強くなるの。でも小さい子供からしか入れられないから、ここに来たってわけ」
ゼロ「なるほど、陰陽師と全国制覇やろーがいるからな」
ユキギク「そう!!!! ところが今斬っちゃったの!どうしよう?」
ゼロ「テメェ…人の命を何だと思ってんだ!!!!!」
ユキギク「まぁありきたりな反発ですね。う〜んしいて言うなら『蚊』ですね」
ゼロ「蚊…だとっ」
ユキギク「そう蚊。蚊って人間に殺されちゃいますよね、それと同じです。人間は神に殺されるのです」
ゼロ「テメェッ…」
俺はテンにこう言った。
ゼロ「おい武器をくれ」
テン「わかった。何だ」
ゼロ「刀だ、刀をくれ」
テン「……わかった」「バリリリリリリリリリリッ!!」
テン「ほら」 「ヒュッ」
ゼロ「おい、お前らはこの戦いに手を出さないでくれ」
テン「(ゾクッッ!!)」
ゼロ「おい死神、この放課後の教室がお前の墓場だ」
ユキギク「あら?あなた一人で来るの?そんなの無…」
「ザシュッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ユキギク「…え? 何で?何であんたにそんな力が…!!!」
ユキギクはなにか俺の顔を見て納得したようだ。
ユキギク「なるほどね…あんた早くしないと人じゃなくなるよ」
ゼロ「なんだと?」
そう言いながら倒れていくユキギクの鎌に映った顔を見て、俺は驚いた。
ゼロ「何で…俺の眼がこんなんになってんだ?」
そこにはユキギクと同じ目をした俺の顔があった…。
そのころランは一人であそこから抜け出して、あるものを探していた。(ここから少しラン視点です)
ラン(心の声)「あれがあればハクを助けられるはず!!」
だが一向に見つからない。そのとき後ろからあるものが近付いてきた。
ラン「うわっ!!怪物」
そこには二人の怪物がいた。その手にはランの探していたものが握られていた。
ラン「これは…これ私にくれるの?」
怪物はうなずいた。
ラン「ありがとう!!!」
ランはそう言って教室まで駆けだした。
そのころ教室では…
ゼロ「くそっどうすんだよこれ!!」
テン「目が・・・どうなってんだ?」
コースケ「ユキちゃん…いや死神と一緒だぞ」
そのときある人物が後ろから近づいてきた。
???「それはあなたが死神に魅入られたのですよ」
ゼロ「誰だ!!」
???「おっと紹介が遅れました。私は……ユキギクの父です」
ゼロ「死神の…」
コースケ「父親ぁ?」
ゼロ「じゃああなたも死神…?」
ユキギク(父)「まぁ少しだけね」
ゼロ「少し?」
ユキギク(父)「はい、そもそもユキギクは死神ではないのです」
ゼロ「最初から説明していただけますか? それくらいの権利有りますよね」
ユキギク(父)「あれは私の妻…ユキギクの母親が死んだ時です。ユキギクは本当に母親が大好きでした。そのころはまだ普通の人間でした。ただ…」
ゼロ「ただ?」
ユキギク(父)「妻は…ユキギクの目の前で、殺人犯に殺されたのです。私が駆け付けた時妻は死んでいました。そして殺人犯も…」
ゼロ「つまり母親を殺された怒りから、死神になったということですか?」
ユキギク(父)「そうです。それからユキギクは暴れまわり、私に鎌で傷を付けたのです。そして私は左腕だけ死神に…」
そう言って腕をまくると、骨だけの腕がそこにあった。
ゼロ「ウェッ…」
ユキギク(父)「そしてユキギクは謎の生物を捕まえては転校、転校の繰り返し…力が強いユキギクに振り回されていました」
テン「………………じゃあひとつ、いやふたつ聞いていいですか?」
ユキギク(父)「何でしょう?」
テン「ユキギクを戻せばあなたは戻るんですか?」
ユキギク(父)「そのはずです」
テン「ではゼロはどうやって戻すんですか?」
ユキギク(父)「それは…原因を突き止めれば何とかなるかと…」
テン「つまりあそこで倒れてるハクを、どうにかすりゃいいわけだ」
どうする…そのとき
ラン「皆さん!! これを」
コースケ「ランじゃないか!! どうしたんだ?」
ラン「みなさんおぼえているでしょう? 白い花のことを」
テン「あの願いが叶うってやつか?」
ラン「その花を見つけてきました!!」
一同「おぉ〜〜〜〜〜〜!!」
ラン「3本有りますよ!!」
一同「オォォォォォォォォォ!!!」
ゼロ「これで大丈夫だな」
ラン「じゃあまずハクを生き返らせて…」
テン「待て!!傷を治してから生き返らせるんだ!!」
ラン「え?何でですか?」
テン「肉体の損傷を見てみろ!! 蘇ってもその傷じゃあっという間にお陀仏だろ!!」
なるほど、こういうところで活躍するなぁ
ラン「わかりました、じゃあまずは『ハクの傷を戻してください』」
「ポォォォォォォォォ…パシュッ!!」
花は光って傷を直した後破裂した。
ラン「次に…『ハクを蘇らせてください』」
「ポォォォォォォォォ…パシュッ!!」
ハク「う……ん?」
一同「お〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
コースケ「すっげ!!これすっげ!!」
コースケは、子供みたいにはしゃいでいたが続きをどうぞ。
ラン「最後に…って何かお願いすることあるの?」
そうかこいつ知らないんだ。
ゼロ「貸して」
そう言ってランから花を受け取ると、
ゼロ「『ユキギクを元に戻してくれ』」
「ポォォォォォォォォ…パシュッ!!」
これですべて解決したのだった……。と思いきや
ハク「話は大体わかったわ」
めんどくさかったが一応こいつにも話をしといた。
ハク「でもあれどうするの?」
ハクはユキギクを指差した。
ゼロ「大丈夫、命は取ってないから」
ハク「じゃなくてあの血の跡よ。明日きたら『何これぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ』ってなるでしょ」
あ………………………。
テン「それは大丈夫だよ、俺に任せといて」
次の日…
ゼロ「どーなってんだろあれ」
結局あの後テンに任せてしまったが、大丈夫だろうか?
着くと…何にもなかった。
血の跡も何にもなかった。どうしてだ?
その後昨日のグループで集まって聞いてみた。
テン「式紙って言って俺のしもべみたいなやつに任せたんだよ」
ゼロ「あぁ〜〜〜〜〜〜〜はいはい。『結○師』とかに出てくるあれね」
ハク「『○界師』に出てくるあれか」
コースケ「『結界師○』に出てくるあれね」
ゼロ「おい、もはやそれ伏せてないじゃねぇか」
ラン「あの『あたし○ち』に出てくる…」
ハク「いや出てこないから、『あたし○ち』ってそういう漫画じゃないから」
などと話していた。ちなみにユキギクは転校した。一日で転校した生徒としてうわさがとてつもなく広まっていった。
ハク「て言うか、七不思議はやっぱり嘘だったのね」
コースケ「そうだな」
ゼロ「おい、そろそろ席に座ったほうがいいんじゃないか?」
テン「そうだな、座ろうぜ」
「ガラガラッ」
ほらきた。
先生「え〜皆さんに伝えなければいけないことが多々ある。まず一つは、鈴宮さんが転校した」
「えぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」「なんで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?」「鈴宮ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
のんきな奴らだな。
先生「お母さんの容体が悪くなったとかでアメリカに行ったらしい。わかったか? え〜次は音楽室のピアノについてだが、今日直ったそうだ」
ふ〜んそうなんだ。…え?どゆこと?
先生「この前生徒が使っていたら音が出なくなったグランドピアノが直ったそうだ。わかったか〜」
ゼロ「あの先生つかぬことをお聞きしますが、それはいつごろ直ったんですか?」
先生「今日の朝だそうだ」
え?でも昨日なってたよね?
先生「あと人体模型を落として壊れていた階段も直ったそうだ」
コースケ「先生、あの…それはどこの階段でしょうか?」
先生「保健室の近くのあの階段だが?」
それは俺たちが数えた階段だ。
ほかにも保健室がそもそもカギは開いてなかったとか、この学校にはベートーベンの絵はなかったとか、理科室のガイコツはすべて処分されていて学校にあるはずはないとか、
プールのあのロッカーは雨漏りをしていなく、昔いじめられて泣きながら自殺した生徒が入っていたとか……
ほかの人たちを見ても口を開けて唖然としていたり(ハク)、下を向いてとてつもない汗をだしていたり(コースケ)、
何やら震えていたり(テン)、聞かなかったことにしようと自分に暗示をかけたり(ラン)していた。
やっぱり…やっぱり夜の学校は…
怖ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
〜完〜
<あとがき>
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。作者の高杉晋助です。
実はこの放課後の教室シリーズ、オチが最後まで決まらなかったんです。
夢オチとか「…という本を書いてみたんだが」とかいろいろ案が出まして。(自分の脳内で)
で結局普通に終わらせようということで、こういうオチしました。
しかしまさか7話にまでいくとは、正直思いませんでした。
まぁ自分でも楽しく書けたのでいいと思います。応援ありがとうございました。
次回作も書く予定なので、お楽しみに!!
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