もう一つの世界 第二話「大捜索」 作:413
第二話 「大捜索」
「あー、せめて家に帰って自転車とってくるんだったなー」
また雄介はぶつぶつ言っている
「そうだ!今から家に帰って自転車取ってこない?」
「言うのがおせーよ!もうすぐそこまできてるじゃねーか!」
「おお!いつの間にこんな所まで」
きずいてなかったのかよ・・・
友也があきれている事を気にもとめず雄介はまたしゃべりだした
「そういやー友也の言ってた謎の光ってさ、もしかしたらUFOじゃないの?」
「UFO!」
「もしかしたらの話だよ」
そういえば謎の光のあった場所にいくことばかり考えていて
謎の光が何かなんて考えてもいなかった
「もしUFOだったらどうなるかな」
「そりゃーいっきに有名人にでもなるんじゃないの?」
「はは、そうかもな」
こんな会話をしている間に友也はあることにきずいた
あれ?もしこれ何もなかったら?
先生=怒られる
母親=叱られる
父親=殺される
あ、俺の人生終わった
まてまてネガティヴに考えちゃだめだ
プラス思考でいこうプラス思考で
そう考えている間に目的の山に到着した
「で、友也この山のどこで謎の光見たの」
「え!」
「えってもしかして」
そういえば遠くからみただけで正確な場所はわかっていなかった
「まーそんな上のほうじゃなかったはず」
「ここに来て問題発生!場所わかんねーのかよ」
「さっき通って来た道の直線上だったからこのへんでまちがいわないはず」
どっちにしても一瞬見ただけだから絶対とはいえないが
「まあこのへんなんだな、じゃあ早く探そうぜ」
「それもそうだな」
友也が捜索に取り掛かろうとした時
「あ、そうだ!これ」
雄介が何かを渡しに来た
「どうしたんだよこれ」
雄介の手には何個かのガムが握られていた
「いや帰りに噛もうと思って」
「まあ、ありがたく貰っとくよ」
こうして二人が付近を捜し始めてすでに三十分が経過していた
「見つかんないな、痕跡一つ」
「あきらめるか?」
「しかたないかー帰って父さんに怒られるとするか」
雄介も見つからない可能性は考えていたらしい
「ほんっとごめん」
「いいよ別に、ついてった俺も俺だし」
雄介はこうゆう時でも俺をせめたりはしない
俺の気持ちを考えてのことだろう
がんがんせめてくれたほうが気は楽だったが
その優しさがまた辛い
「じゃあ帰るか」
「そうだな」
こうして二人が山を降りようとしたときだった
ガサガサガサ
近くで何かが動く音がした
「友也!」
雄介が叫ぶと同時に二人は走り出していた
友也が音のした茂みに行きよいよく突っ込んだ雄介も後に続く
「捕まえた!!」
友也が叫んだ瞬間あたりを光が包み込んだ
「うわああああーーー!!!」
二人の姿は光に吸い込まれるように消えていった
二人のいなくなった山で風の音だけが静かに響いていた
「いててて、ん?どこだここ」
カルルル
変なうなり声で友也は目を覚ました
友也があたりを見回すとさっきとは明らかに違う場所にいた
百メートルはあるであろう巨木生い茂る森林の中
木の根をさけるようにできた小川のほとりに
友也は一人座っていた・・・
コメント
3点 YADO 2009/06/27 08:58
学校の近くの山っていうだけで、
なぜかドラえもんの裏山みたいな場所を想像してしまった。爆
まぁ、それはいいとして・・・
この2人のこれからの活躍が楽しみです♪
aaa 2009/06/27 10:59
実は僕も書きながらドラえもんの裏山想像してました、学校の近くの山って言ったらあれ浮かびますよね。
2点 yiu 2009/12/26 11:56
多分、友也目線で書いていますよね??
だとすれば、『友也は・・・』ではなく、
『俺は・・・』とか、『僕は・・・』の方が分かりやすいです。
でも、面白かったです。